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高校生以下の留学 - Is it worthwhile studying abroad?

1.高校生以下の留学は専門外ですが、一言だけ。私自身は、米英の現地保育園・幼稚園と日本人小学校に一時通っただけなので、帰国子女とは言えません。大学までは完全に日本式の教育を受けたので、本格的な海外経験は大学院留学です。ただ、企業駐在員子弟と海外学位取得者という2つの視点で、周囲にたくさんの事例を見てきました。

2.中学生以下の留学は、家族の転勤等で必要に迫られない限り、リスクが高すぎると思います。まず母国語で基礎学力と母国の教養を身につけることこそが、国際人の前提でしょう。海外生活は誰にでも等しく向いているわけではないので、適性も分からず人格形成も固まらない段階で海外教育に放り込むのは、先の見えない賭けだと思います。たとえ英語だけ流暢になったとしても、基礎教養と勉強法が身についていなければ、教育を受けられなかった現地の労働者と変わりません。他方、早い時期に英会話を学ぶことは、他の「お稽古事」との兼ね合いもありますが、少なくとも発音では有利だと思います。

3.高校生の1年以内の留学は、英語の習得のためには理に適っているでしょう。日本の基礎学力さえ疎かにならなければ、ネイティブに近い語学力・発音が身につく可能性があります。高留連高校生海外留学派遣支援金制度も利用できます。受験生の留学は大学受験には短期的なハンデになるはずなので、留学を高校時代に行うか、大学入学後まで待つかは、判断が分かれます。20歳以後に留学した場合も、英語で不自由なく意思疎通できるようにはなれますが、発音はやはり日本人発音"Japanenglish"が残りがちでしょう。

4.また、欧米では1-2ヶ月のサマーキャンプに子供を単独で派遣する習慣があります。私が米国滞在時にサマーキャンプを経験したのは5歳頃でしたが、今でも楽しい思い出です。学費の余裕があり、本人に自立心と自立能力があれば、高校生以下の子供を、長期休暇中に海外派遣するのは、たしかに貴重な経験になるでしょう。もちろん、3ヶ月以下の海外滞在なら、その後のフォローアップこそが語学力定着のために大切です。が、たとえ語学力の成長が期待ほどでなくても、今後の学習の動機付けには有効でしょう。

5. 他方、日本の大学受験をせずに海外大学を目指すのは、大きなリスクを伴います。米国大学入試には最低TOEFL-iBT80が必要ですが、この水準の英語力を持つのは、日本のトップ大学の大学生でも5%くらいです。学校英語が得意なだけの一般高校生が日本で独習するくらいでは、なかなか到達できません。ならばまず現地に渡航して、大学入学準備コース(英国大学のFoundation Courseなど)で英語を勉強し直せば良いと、留学斡旋業者は広告しています。しかし、大学教育は英語だけの問題ではありません。志望校に見合った基礎学力(とくに論理力・数学・物理)や勉強方法が身についていないと、現地学生に伍して競争できません。結果として海外無名大学を、高度な専門も持たず悪い成績で卒業する例が多く、日本企業でも米国企業でも評価されません。

6. 韓国などアジア諸国では、中高生をアメリカへ早期留学させることがブームになっています。一部は母親同伴で、まず一流高校に留学させることから始めます。学費の安い国で英語研修させてから、アメリカ留学させる例も多く、今やフィリピンの英語学校は韓国人だらけです。しかし、苦労して米国一流大学に合格できたとしても、卒業後の進路は、アメリカに残るにしても母国に帰国するにしても、成功例だけではないと、韓国でも社会問題になっています。コストに見合うベネフィットがあるかは、『朝鮮日報』で論争になりました。

7. 進学校で成績も良い高校生なら、まず大学受験で日本の一流大学に入学する方が、今でもまだ無難だと思います。第一に、大学受験で学ぶのは、単なる受験知識だけではなく、勉強法や自己管理術でもあるからです。その基本技術を身につけずには海外大学でも成功できません。第二に、全米トップ10の一流大学に日本人高校生が合格するのは非常に困難です。しかし、日本でトップ10の大学に所属していれば、同格の大学に交換留学や大学院留学するのは、難しくありません。第三に、日本企業の採用では、海外学位の位置づけは未だに流動的です。日本の一流大学新卒者と比べ、公式・非公式に不利だと思います。

8.留学斡旋業者の宣伝には注意が必要です。留学自体に意味があるわけではなく、その後の進路こそが大切なのです。米国のコミュニティカレッジや英国・豪州のファウンデーションコースに行ったところで、その後に優良大学に入学して学位を取れる確証はありません。業者は肝心な部分に責任を負いません。進路計画について現実的・長期的な視点を持つのはむしろ、実際に海外優良大学で学位を取ったり、国際的な仕事で活躍している人達でしょう。そういう人たちを身の回りに探して相談する方が先決で、留学斡旋業者の言うことを鵜呑みにするのは危険です。

テーマ : 海外留学
ジャンル : 学校・教育

tag : 留学 中学生 高校生 語学研修

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terry75014

Author:terry75014
仏米英生活10余年、海外大学院卒。海外渡航・留学助言は各数10ヶ国。ここでは一個人の立場で独断と偏見を書きます。テリーと呼んで下さい。

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