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Amazon Kindleと他メディアの使い分け

電子書籍は万能ではなく、得手不得手がある。用途によって、紙、PC、スマートフォンと使い分けるべきだ。近年、Calibreの大幅進化で、新聞・雑誌リーダーとして電子書籍端末の実用性が増した。CalibreはiTunes/Podcastの電子書籍版、Kindleは読むiPodだ。毎朝更新してどんどん消す感覚は、容量制限のあるハードディスク型ビデオレコーダーにも似ている。Amazon Kindle DX入門は別記(日本語化を含む)。

本記事は2012年2月に書かれた。2012年11月時点ではAmazon.co.jpのKindle Paperwhite 3Gが一番手堅いだろう。私自身は、洋書KindleはKindle Touch、和書KindleはAndroidスマートフォンで読んでいる。Amazon.comとAmazon.co.jpは品揃えが違うので、両者を統合しないように別のEmailアドレスを登録している。なお、Kindle Storeでは、Gutenbergや青空文庫の古典文学を無料でダウンロードでき、書棚をクラウド上で管理できる。


1.Kindleが有利なケース
・寝る前にPCとKindleをUSB接続し、Calibreを立ち上げておくと、日経朝刊(有料)とLe Monde夕刊(無料)のAZW版をKindleに入れて出かけられる。USB接続せずともEmail送付でも、PCのCalibreからAZW版を転送できるが、3G接続では有料(Kindle DX/Keyboard)、Wifi接続なら無料(Kindle 4/Touch)。
後戻りせずに読み進む小説や、流し読みして読み捨てる無料の新聞・雑誌には良い。新聞のAZW版は、紙やPCより一覧性が劣るが、満員電車や食事テーブルでもコンパクト。
・ブログ等も、Instapaperのブックマークレットを使えば、Kindle/iPadにAZW版を送ってまとめ読みできる。WEBブラウンジングを隙間時間に追いやる効果がある。ただし、読むべきものを厳選すべきだ。
・通勤・通学・待機時間が長い人、積読(読まずに蓄積)が多い人には向く。
・何を読むか迷う人には、数冊の書籍・雑誌を持ち歩くよりマシ。
・海外旅行では、ネット接続のできない田舎・安宿や寝台列車・長距離バスなら、Kindle DX/Keyboardの3G接続が役立つかも。

2.Kindleが不利なケース
・新聞・雑誌や文庫本・専門書は、全体を一覧し、読み飛ばし、前に戻り、書き込み、既読部分を探し、再読するのには、紙が一番良い。
・紙の新聞は、読むのが数倍早い。同じ紙面で記事が隣り合っているため、じっくり読むか読み飛ばすか微妙に調整できる。関心がなかった分野にも新事実を発見できる。WEBやKindleでは、関心のある記事しかクリックせず、既存の関心領域から抜け出せない。
・無料の青空文庫やGutenbergより、お金を出してでも読みたい本を厳選する方が先決だ。同価格なら電子書籍より紙の方が良い。
・ネットニュースやWEB閲覧、Emailは、PCやスマートフォンが一番良い。
・書籍・雑誌・書類をPDF化(自炊)するのは、時間の無駄ではないか。裁断できるほど重要度が低い本は、電子書籍でも読むべきではない。むしろ紙の状態で読み捨てた方が早い。
・辞書は、Email程度ならオンライン辞書、本格的には紙の辞書、出先なら電子辞書。
・海外では、ガイドブック、現地語会話集、電子辞書を持参し、その他はPCからオンラインストレージを見る。

3.電子書籍端末の選択
・Amazon.co.jpのKindle Storeが2012年10月に開店した今、汎用度・低価格・クラウドシステムを含む総合的な完成度で、Kindleが他社を圧倒している。Kindle Fire HDは廉価版のiPad Miniという程度だが、Kindle Paperwhite 3Gは、低価格、軽量、省電源、無料3G(Amazon+Wikipedia限定)という点で、今一番のお勧めだ。理想は、画面は9型以上で重量は200g以下、3G+Wifi接続できるE-Inkモデルか。
・Kindle DXやKindle Keyboardでは、世界中で無料で3G接続できる。しかし、E-inkのブラウザはPCやスマートフォンの代わりにはならない。また、Wifi接続できず、PCのCalibreからxxx@kindle.comへのEmailは1通99セント/MBなので、PCからKindleへの転送はUSB接続の必要がある。
・雑誌記事・論文(B5/A4版)のPDFリーダーとしては、Kindle DXの9.7インチがギリギリ。それでも図表やキャプションは読めないし、重すぎる(536g)。6インチならば、Kindle Touch(213g)やSony Reader 3G+Wifiなど、拡大が容易なタッチパネルが望ましい。
・Kinldle PaperwhiteやKindele Touchでは、3G接続と言ってもAmazonにつなげるだけだ。ただし,Wifi環境なら、PCのCalibreの新聞をxxx@free.kindle.comへEmail転送できる。
・Sony Reader 3G+Wifiは、月額580円でAUの3Gが使え、タッチパネルで軽い。しかし、xxx@kindle.comのようなEmailアドレスはなく、海外での3G接続もできない。
・iPadは読書専用機としては、バッテリー時間、見易さ、重量、価格などで、Kindleに劣る。Kindleがあれば、他の用途はPCとスマートフォンで足りる。

4.Kindleを使うべき用途
WEB無料公開の新聞・雑誌記事をPCのCalibreから転送して読む
・・・Wall Street Journal(英日刊), The Economist(英週刊), Le Monde/Liberation(仏日刊), L'Express/Le Point(仏週刊)
・購読済の新聞・雑誌の電子版をPCのCalibreから転送して読む。
・・・『日本経済新聞』『図書新聞』『日経ビジネス』、Courrier Internaitonal
・学術論文や複写文献のPDF版をPCから転送して読む。PDFはxxx@free.kindle.comにEmailしてAZWに転換する。
・・・Web of Knowledge/CiNii→EndNote
・版権切れの古典的な和書を日本版Kindle Storeでダウンロードして読む。日本版Kindle端末を使うなら、青キンDirectは不要になった。
・Amazon(有料)やGutenberg(無料)の英書を3G接続でダウンロードして読む。
・・・Calibre→Amazon Kindle(US/UK/FR/DE/ES/IT)/ManyBooks/Feedbooks
・ブログ等をInstapaperでAZWに転換し、Kindle/iPadに送ってまとめ読みする。
・・・個人的には、ブログ等を読む時間があれば、定評ある海外新聞・雑誌を読む。

5.紙媒体を使うべき用途
・新聞を読む。毎朝配達してもらい、全体を一覧し、読み飛ばし、破り取る。
・・・『日本経済新聞』
・文庫本を読む。気軽に持ち運び、乱暴に扱う。
・・・Amazon、ブックオフ
・専門書や教科書を読む。全体を一覧し、読み飛ばし、前に戻り、書き込み、既読部分を探し、再読する。
・・・Amazon、図書館
・雑誌を読む。全体を一覧し、読み飛ばし、重要記事を保存し、再読する。
・・・定期購読、書店、図書館
・学術雑誌のPDF版や複写文献の画像版を印刷して読む。
・・・図書館データベース、デジカメ撮影→PDF化

6.PCを使うべき用途
・購読済の新聞・雑誌の電子版を読む。手元に印刷版がないときの代替だが、Kindleよりは一覧性がある。検索する。
・・・『日経新聞電子版』『図書新聞』『日経ビジネス』、Courrier International
・図書館契約の学術論文の電子版を読む。図書館データベースからPDFをダウンロードする。
・・・図書館→EndNote
・無料のネットニュースを読む。リンクをたどる。固有名詞をWikipedia等で確認する。
・・・Yahoo!トピック、『朝鮮日報』『中央日報』日本語版
・ウェブサービスを読み、書き、アップロード・ダウンロードする。
・・・Gmail, Google Calendar, DropBox/SkyDrive, Facebook, Rember the Milk, etc.
・写真撮影した複写文献を読む。
・・・デジカメ撮影

7.スマートフォンを使うべき用途
・無料のネットニュースやウェブサービス(Email、Calendar)を読む。
・・・Yahoo!トピック、Gmail、Google Calendar、Facebook, etc.
・購読済の新聞・雑誌の電子版を読む。
・・・『日経新聞電子版』
・テレビ・ラジオ・ニュースを視聴する。3G接続でのストリーミングで最新版を再生する。
・・・VOA Special English, The O'Reilly Factor (Fox News), NBC Nigthly News, Reports (France24, 英仏語), JT de 20H(TF1, 仏語)
・Kindleストアで購入した書籍を、バッテリーと活字拡大が許す範囲内で読む。
・・・隙間時間の軽い読み物。

8.その他のメディアの使い分け
・起床と同時にTVのBBCニュース(ひかりTV)を流し始め、朝食時に紙の日経新聞を速読する。
・Emailをチェックする背景に、France InfoやBBCのラジオニュースを流す。
・帰宅直後の空き時間に、録画済のNHK BSビデオを流し、どんどん消す。
・出先で仏語を読み書きするときは、仏語大辞典の入っている電子辞書を持参する。
・出かける前に読むべき本を選ぶ。オンライン新聞・雑誌ならPCからKindleに転送しておく。

9.結論:「情報」に振り回されるな!
・情報は貯まる一方で、もはや消化しきれない。メールの受信箱はメーリングリストやスパム、iTunesやMP3プレイヤーにはPodcastや音楽、自宅のTVには録画ビデオ、PCにはmixiやRSS、スマートフォンや携帯にはTwitter、そしてCalibreには新聞雑誌の電子版。もうたくさんだ!
・ガジェット好きの現代人に「隙間時間」などない。通勤・通学時間や待ち時間、食事時間、就寝前も忙しいのだ。携帯メールを返信するか、音楽を聴くか、Podcastニュース動画を見るか、WEBサーフィンするか、電子書籍を読むか、Twitterや2ちゃんやSNSをチェックするか、ゲームをするか、貯まったビデオを見るか。とても全部はやりきれない。
・「情報」の粗製乱造時代では、収集・蓄積の量よりも、質の取捨選択の方が重要だ。WEB閲覧時間をいかに最小化し、他に振り分けるかが鍵だ。iPhoneやiPadを持ち歩いてまでWEB閲覧に執着するのは、脅迫観念か中毒に近い愚の骨頂だ。電子書籍の質は、紙の専門書・文庫本・新聞・雑誌よりは劣るが、WEBサーフィン、TVニュース、Twitter等と比べれば「マシ」ではないか。

テーマ : 電子書籍
ジャンル : 本・雑誌

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相談です。。

初めまして、こんばんは! おぐらといいます。
SIMフリー携帯についての記事、とても参考になります^^

私は、7月から1年間韓国に滞在します。
今はガラケーで、スマホに替えたいと思っています。

そこでご意見うかがいたいのですが…
今すぐにでもスマホに替えたいのですが、香港製とかのSIMフリー本体を入手して、あと2ヵ月はdocomoか何かのSIMを入れて使い、韓国に渡ったら韓国の通信会社のSIMを入れ替えたらいいのでしょうか?
それなら、イーモバイルのほうがいいんですか?

また、韓国はいろいろと規制がある旨読みましたが、前もって本体を買うなら、どの携帯を買えばいいでしょうか??

私は、パソコンは持ってなくて、スマホでメール・電話・地図・facebookなどのネット・ホームページ閲覧などをしたいです。

3社の携帯ショップに聞きに行っても「責任負えませんので」ってどこも答えてくれないし…orz
困ってますTT(笑)

的外れな質問だったらすみませんが、お手すきの時に返信願います。よろしくお願いしますm(__)m

Re: 相談です。。

> SIMフリー携帯についての記事、とても参考になります^^
これはKindleの記事です。返答も遅れましたが、返信します。

>私は、7月から1年間韓国に滞在します。
>香港製とかのSIMフリー本体を入手して、
>あと2ヵ月はdocomoか何かのSIMを入れて使い、
>韓国に渡ったら韓国の通信会社のSIMを入れ替えたらいいのでしょうか?
一般に海外渡航前に携帯を買い替えるのは愚策です。

とくに韓国と日本は世界で数少ないガラケー大国です。韓国では韓国ガラケーを使い捨てし、日本帰国後にDocomo/Softbank/AUのスマートフォンを買うことを勧めます。

SIMフリー携帯は、GSMや3Gならば世界の大半で使えるため、1年以内の海外滞在・旅行にはお勧めです。しかし、日韓の4G(LTE)やデータ定額制等は使えないはずです。そのため1年以上ヘビーに使うならば、通話料・データ通信費が割に合わないでしょう。結局、帰国後の利用の方が長いなら、日本でDocomo/AU/Softbank製品に投資する方が、長期的に合理的です。
プロフィール

terry75014

Author:terry75014
仏米英生活10余年、海外大学院卒。海外渡航・留学助言は各数10ヶ国。ここでは一個人の立場で独断と偏見を書きます。テリーと呼んで下さい。

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