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留学生の危機管理 - Risk Management of Students on Abroad

1.留学はトラブルの連続でもあります。留学経験者なら、誰もが通ってきた道ですが、後から振り返ると良い思い出になっているので、いちいち口にしないだけです。

留学も旅行も、危機管理には共通点があります。
出発前の危機管理
旅行中の危機管理
旅・留学の持ち物2.貴重品:カード・お金・海外旅行保険
海外滞在時の緊急連絡先

他方、留学特有のトラブルもあります。
海外留学の誤解
留学の生活準備
留学先で落ちこぼれた!
留学生のメンタルヘルス
留学生を送る家族の役割


2. 長期留学ならば、病気や怪我をすることは避けられないでしょう。
2-1. 日本から慣れた薬を持参することを、海外慣れしない人は良く勧めます。たしかに外国語で症状を説明する自信がない人には安心でしょう。また、正露丸や目薬は日本にしかありません。しかし、日本から薬を持参するにも限度があります。とくに医者に処方された抗生物質等を備蓄し、海外で素人考えで飲むのは危険です。

2-2.日常会話のできる長期滞在者ならば、最初から現地の薬・医療に慣れる方が合理的です。人体や薬効は我々が考えるほど人種・国籍差はないようです。製薬業界は多国籍合併が進み、一般薬も処方薬も、世界6大企業(Pfizer、Merck Sanofi-Aventis、GlaxoSmithKline、Roche、Novartis)等に集約化が進んでいます。日本人もすでに、Contac(GlaxoSmithKleine)やAspirin(Byer)など、世界共通の一般薬を飲んでいます。日本の医師も海外の医師も、花粉症等の抗アレルギー薬なら共通してZyrtec(GlaxoSmithKleine)を処方します。逆にパブロン(大正製薬)やイソジン(明治製薬)などは東南アジアにも進出しています。Actifed(Johnson&Johnson)は、日本人が知らないだけで、先進国でも途上国でも一般的な風邪薬です。医者の処方する抗生物質も、薬名を現地の医者に言えば、日本と同じものかそれに準じたものを処方してもらえるので、日本から持参するのは無意味です。腸チフスや髄膜炎の予防注射など、海外でないと打てないものもあります。海外経験が長い人や旅慣れた人は、日本から薬を持参するより、逆に海外で一般薬を安く買って帰ることすらあります。

2-3.途上国の国産薬品には、薬効が独特なものもあります。タイで一般的な風邪薬であるTiffyは、日本人には眠気が強過ぎることでも有名です。また、途上国の下痢止め薬は強力過ぎて不気味なので、私自身は正露丸を愛用しています。抗マラリヤ薬は、現地で購入する方が何分の1かの安さですが、相性によっては鬱病等の副作用があるそうです。症状を問わず無闇矢鱈にアスピリンを飲んだり、コカコーラを腹痛薬だと信じる、フランス人の民間療法なども信用できません。

2-4.現地に長らく住んでいる年長の人に相談し、何かあったら相談できるホームドクターを作っておくのは一案です。薬屋でも近所の内科医を紹介してくれます。自分で動けるくらい軽症なうちに信頼できる内科医を見つけておくと、将来的にもっと深刻な症状に直面したときに役立ちます。メンタルヘルスや小児科ならば、海外旅行保険に相談し、日本人医師を探しておくべきです。

2-5.急病や怪我、盗難やトラブルの場合、まず海外旅行保険の緊急連絡先に日本語で相談してみましょう。このときのために、現地フリーダイヤル番号と日本へのコレクトコール番号等を、保険証番号やカード番号と一緒に携帯電話やメモ帳に記しておく必要があるのです。急病・怪我の場合、キャッシュレスで病院を手配してもらえます。タクシー移動や帰国後の治療も保険が下りますので、領収書を取っておきましょう。その上で保険請求書を書きましょう。盗難の場合、警察で盗難証明書を作ってもらう必要があります。海外旅行保険については、旅・留学の持ち物2.貴重品:カード・お金・海外旅行保険も参考に。

2-6.ただし、1年以上の長期滞在の場合、海外旅行保険をあまり浪費すると、1年毎の延長を拒否されることもあるようです。複数年の海外旅行保険は契約が難しくなっていますが、保険代理店をじっくり探してフリープランで組んでもらった場合、そうした事態を避けることができます。

2-7.手術や注射は、途上国はもちろん先進国でも、信頼できる外国人向け超高級医療機関を選ぶべきでしょう。入院手術は、できれば帰国して日本人医師・看護師にゆだねた方が、安心かもしれません。私はパリの富裕層向けの歯科医で歯の治療をしたところ、帰国時に日本人歯科医に「最近は見かけない方法ですが、一体どんな所で治療しましたか?」と技術の古さ・稚拙さを笑われました。

3.留学生がやってはいけないタブーがいくつかあります。

1.留学生は車の運転をしてはいけません。事故の事例を身の回りに見てきましたが、海外では運転のルールやマナーも異なり、事故の危険が国内とは比べ物になりません。事故時には、海外旅行・留学保険の対象外ですし、留学本来の目的が吹き飛びます。留学中に深刻な交通事故に合い、入院・留学中断はもちろん、同乗者の怪我を償うため実家まで緊急帰国した事例を身近に目撃しています。

2.本格登山やハンググライダーなど「危険なスポーツ」は、海外旅行保険の対象外ですし、留学目的から逸脱しますので、避けて下さい。日本にいる限りは自己責任ですが、海外で事故を起こした場合、膨大な救済者費用を保険外で自己負担せざるをえないなど、1人では責任を負いきれません。運動選手など、かねてから装備・技術を準備しており、どうしてもやる必然性があるならば、別途、スポーツ保険に入るべきです。

3.留学生は、賭博やドラッグ、ヒッチハイキングやカウチサーフィン等、違法行為や危険行為は絶対にしてはいけません。非日常感覚でテンションが上がり、何をやっても良いような気分になる調子者がいます。しかし、たとえ現地の悪い友達に誘われたとしても、外国人の場合、処罰も被害も深刻度が異なります。ドラッグの場合、国によっては執行猶予なしの収監はもちろん、終身刑・死刑もありえます。

4.留学生は、外務省・海外安全情報で「十分注意して下さい」以上の危険情報が発令されている地域への立ち入りは、研究調査上の必要があると指導教員に事前許可をもらって下さい。「渡航の是非を検討して下さい」以上の危険情報が発令されている地域には絶対に渡航してはいけません。


4. 大学間の交換留学の場合、学費免除・単位認定・入試免除等の権利がある代わりに、以下の義務が生じます。交換留学は個人旅行の隠れ蓑などではなく、大学正規の教育プログラムです。義務と禁忌を守れないなら、そもそも交換留学を選ぶべきではありません

・留学先の携帯・固定電話番号、住所、Skype IDの渡航直前直後の報告。
・出国・帰国または第三国に出国する場合の旅程・宿泊予定住所の事前報告。航空券利用ならE-Ticketの転送。休暇や学期終了後を含む出国から帰国まで。
・履修科目・フィールド調査・インターンシップの事前相談。
・講義の出席と単位の取得。
・帰国後の留学報告記。
・大学を代表する責任ある行動。車の運転、危険なスポーツ、冒険旅行等、派遣/受入大学を教育目的と無縁のリスクに巻き込む行為の禁止。

・交換留学は、自分ひとりだけの力で実現したかのように慢心するのは、傲慢な誤解です。海外大学の正規課程は、本来ならば現地語による入学試験に合格しないと入学できません。そこに正規大学生と同等の資格で編入できるのは、母校の歴年の信頼・権威と関係教職員・先輩の諸努力に支えられているからです。「自分だけなら/誰も見ていないから良い」と、大学全体の信頼と蓄積を危険にさらす権利はあなたにはありません。大学の代表として常に慎重な行動が必要なことを意識して下さい。
交換留学とは、出国から帰国まで、休暇・往復路を含みます。報告・連絡・相談の義務もその全期間が対象です。観光旅行は交換留学の本旨ではありません。日本が学期中の場合、たとえ現地学期の修了後・帰国直前であっても、一定の配慮をしましょう。日程と連絡先の事前連絡は、まず海外での安全のためです。事前報告は同時に、「責任ある行動を取ります」という学生側の宣誓と「あなたを信頼します」という大学側の黙認の間を取り結ぶものです。無断行動はこの紳士協定を破る不法行為です。
・私費留学の場合も、大学・企業等の所属先を持つかぎり、トラブルが生じたときに所属先に迷惑がかかることは一緒です。交換留学生に準じたホウレンソウが望ましいです。

5.一番危ないのは「半可通」です。1-2年の短期留学経験のある人や複数の海外旅行経験のある人などです。とくに長期滞在を終えて帰国する直前に「最後の旅行」をするとき、気が緩む人が多いようです。国内交通事故死亡者の6割が自宅近くで亡くなっていることとも共通点があると思います。
・日常会話には不自由しなくなったものの、まだ現地人並の厳しい競争にはさらされていない谷間の時期は、妙にテンションが高く、もっとも世間知らずです。「生兵法は怪我の元」といいますが、海外のすべてが分かったように慢心し、万事に不安げな海外初心者よりむしろ危険が多くなります。「言葉がお上手ですね。どこで習いましたか?」などとおだてられる頃が典型的ですが、本当に現地語に堪能ならば、地方方言話者や移民家庭出身者に間違えられ、むしろ言葉遣いの不備を非難されたりするはずです。その点、現地人と同条件で競争し、給与を受け取ったり学位を取ったりする長期生活者は、自分の知識・能力の弱点を自覚し、後ろ盾のない怖さも知っているため、むしろ慎重です。
・何かのリスクを冒す前に、あなたが留学する際にどれだけの人が協力してくれたかを思い出して下さい。退避警報に逆らって個人の意思でイラクに渡航した人が誘拐されたとき、所属する家族・学校・団体・政府が、本人に代わりどれほどの社会経済的代償を背負ったかを思い出して下さい。あなた一人では到底償えません。とくに母校の教員・先輩・学生グループの組織的な支援・助言を受けている場合、あなたが事故を起こすと、その教員・学生グループも共同責任を免れえず、今後の後輩の留学派遣を停止せざるをえなくなります。あなた一人だけの問題ではなく、世話になった人たち全員に迷惑がかかります。

6.海外旅行時の報告や家族・友人・家族への近況は、Emailでも良いですが、Facebookやブログも使えます。事後には本人の思い出や教員・後輩への参考資料にもなります。トラブルに巻き込まれたときには、救済の鍵にもなります。Facebook入門Facebookのプライバシー設定は別記。
6-1.海外渡航中は、定期的にネットに接続する機会を見つけ、Facebookのチャットをオンにし、写真、日記(ノート)、近況(今なにをしていますか)を書きこんで下さい。
6-2.現地でSIMカードを購入した場合、新しい携帯電話番号を家族・友人・教員にEmailして下さい。旅行期間限定なら、メモ代わりにFacebookで公開することさえ、大きな問題にならないでしょう。
6-3.写真や近況(今なにをしていますか)は、携帯メール・写メールでも投稿できます(個別アドレスはログイン後に以下のHPで確認して下さい)。また、WEBが見られる携帯ならm.facebook.comでサクサク見られます。

テーマ : 海外留学
ジャンル : 学校・教育

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Author:terry75014
仏米英生活10余年、海外大学院卒。海外渡航・留学助言は各数10ヶ国。ここでは一個人の立場で独断と偏見を書きます。テリーと呼んで下さい。

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