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留学国の選択 - Where shall I study?

はじめての留学は、言語の選択が人生の岐路として決定的に大切です。社会人の留学では仕事上の専門性や経緯で決まりますが、20歳前後の学生の留学はまず語学研修から始まるでしょう。海外との出会いは理屈ではないので、留学先の準備では偶然や勢いも大切です。しかし、留学は膨大な費用・時間・労力を伴う自己投資でもあります。近視眼的発想に流されず、20年先を読んで自分の人生にインパクトのある選択をするべきです。「やはりアメリカだろう」「時代は中国だ」といった親やマスコミの固定観念に従ったり、先輩や友達の前例を真似していたら、10-20年前の旧世代の常識を反復するだけで、20年後を先取りできません。いま中国ビジネスで活躍している人は、中国語が大学の第二外国語でもなかった時代に「なぜアメリカじゃないの?」と親に引き止められながらも、信念をもって中国に留学した人たちです。あえて乱暴に私見を言うなら、留学先には以下の選択基準がありえると思います。

1.言語で選ぶ

英語は必須の最前提です。が、逆に言えば英語は誰でもできるので、語学力は「英語+1」が大切だといわれます。語学研修の勧めは別記しました。

1-1.言語人口の多い世界言語

言語人口は、①★中国語(13億人)、②英語(5.1億人)、③★ヒンディー語(4.9)億人、④★スペイン語(4.2億人)、⑤★フランス語(4.1億人)、⑥★ロシア語(2.8億人)、⑦★アラビア語(2.5億人)、⑧ベンガル語(2.1億人)、⑨ポルトガル語(1.9億人)、⑩インドネシア語(1.8億人)、⑪日本語・ドイツ語(1.3億人)の順です
・英語は筆頭ですが、英語圏とは米英豪加だけではなく、フィリピンやインド、シンガポール・香港も含みます。次いで中国語、スペイン語、フランス語、ロシア語、アラビア語は、人口成長も見込め、将来性が手堅いでしょう。他方、ヒンディー語圏・ベンガル語圏・ドイツ語圏では英語でビジネスできますし、インドネシア語(インドネシア・マレーシア・ブルネイ)・日本語・ポルトガル語(ポルトガル・ブラジル・アンゴラ)は使用国が限られます。

1-2.日本と関わりの深い言語

・中国語と韓国語は、今後のビジネスや相互の観光でも、日本人なら使う機会がたくさんあるでしょう。日系ブラジル人の出稼ぎが増えている東海地域では、ポルトガル語も使えます。また、北米企業が中南米、欧州企業がアフリカ・中東に力点があるとすれば、日本企業が工場を作り製品を売る重点はアジアです。そのため、広東語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語なども、片言でも話せると役立つ機会があるかもしれません。インドネシア語は日本語と語順が同じで学びやすいと言われます。

1-3.複数国で使える言語

・言語人口こそ多くなくとも、複数国を(紛争地域すら)つなぐ国際語があります。広東語は、広東・香港・マカオだけでなく世界中の中華街の標準語で、香港映画も世界に普及しています。東・中央アフリカなら(英仏語に加え)スワヒリ語、中央アジアなら(ロシア語に加え)ウズベク語=ウイグル語やペルシア語も国境を超えます。インドのヒンディー語はウルドゥー語圏のパキスタン、バングラディッシュ公用語のベンガル語は北東インドのコルコタでも通じます。インドネシア語は、海峡マレー語を起源とし、マレーシアやブルネイでも通じます。タイ語は、国境域のバーツ経済圏を中心に話者が多く、ラオス語はタイ語の東北(イーサーン)方言と重複するようです。

1-4.先進国と途上国の双方で使える言語

英語とフランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語ならば、新聞・雑誌・テレビでの論談や、文学・演劇・オペラなどの芸術を楽しみ、大学院水準の研究をも極められる一方、アフリカ・中南米・CIS諸国での鉱山採掘現場や経済協力でも役立ちます。中国語・広東語は、中国本土だけでなく、台湾・香港・シンガポール・各国中華街でも使えます。
・他方、他のヨーロッパ言語は、少子高齢化のためビジネス上の価値は減少する一方です。日本人口とほぼ同数のドイツ語(1.3億人)を頂点に、スウェーデン語は東京都民、フィンランド語は北海道民程度の言語人口しかいません。江戸時代の洋学の窓口だったオランダ語は、現代オランダの大学院ではほとんど放棄され、全講義が英語で教えられるようになりました。日本の理工学教育でも第二外国語教育を減らし、専門教科書も論文執筆も英語最優先に舵を切りました。もちろん、各国固有の文化・歴史・生活を理解する意味はもちろん減じません。が、先端科学技術を学ぶ共通語としては、欧州言語は歴史的役割をほぼ終えたと言えます。日本語も同じ運命です。

2.国で選ぶ

・根のないその場限りの観光客として通り過ぎるのと、留学生・駐在員として現地で居場所や友人網を作って生活するのは、まったく異なる体験です。ひとつの国の言語・視野・文化、そして友人網を身に着けるには住むことが一番です。留学先にどの国を選ぶかは、出会いや好みの問題で、本来、優越はありません。ただ、白紙で選ぶなら、蛮勇を奮って以下の選択基準を提案します。具体例は前述の語学研修の勧め交換留学の勧めにも書きました。

2-1.留学先としての新興成長国

・先進国は、いまや日本と大きな違いがありませんし、社会人になっても観光・仕事でいくらでも行けます。25歳以下の学生時代に海外生活を経験するなら、健康や家族の理解さえ許せば、発展途上国を勧めます。
・新興成長国としては、ゴールドマンサックスが2001年に提唱したBRICs(Brasil, Russia, India, China)が有名です。が、(CIS諸国ならともかく)ロシアを新興国と呼ぶのは誤解を招きますし、地域的な偏りも指摘されます。
・同社が「BRICs」の次として2005年に提唱したのが、N-11(Next Eleven: Bangladesh, Egypt, Indonesia, Iran, Mexico, Nigeria, Pakistan, Philippines, Korea, Turkey, Vietnam)です。
・他方、外交の世界では、G-20メンバー国のうち先進10ヶ国地域(G8+EU+Australia)を除いた10ヶ国(Argentina, Brazil, China, India, Indonesia, Mexico, Saudi Arabia, South Africa, Korea, Turkey)が、新興経済国の定義でしょう。MENA(Middle East & North Africa)も注目されます。門倉貴史氏提唱のVISTA(Vietnam, Indonesia, South Africa, Turkey, Argentina)等は、上記の国々と重複しますし、学問的支持や国際的通用性もいまひとつです。

・ここでも英語(Bangladesh, India, Nigeria, Pakistan, Philippines, South Africa)、中国語(China)、スペイン語(Argentina, Mexico)、アラビア語(Egypt, Soudi Arabia +MENA諸国)、インド諸語(Bagladesh, India, Pakistan)は、経済力も言語人口も存在感があります。他方、ポルトガル語はともかく、ペルシア語やインドネシア語、韓国語は使用国が限られます。フランス語圏とロシア語圏はここでは新興成長国にカウントされていません。また、南アフリカやナイジェリア、パキスタンは、現時点の治安上、留学先には不適当だと思います。
・なお、BRICs、N-11、G-20には疑問が残る部分もあります。東欧圏(ポーランド、チェコ、ハンガリー)、CIS諸国(ウクライナ、カザフスタン)、韓国を除くアジアNIEs=Four Dragons=Four Asian Tigers(韓国、台湾、香港、シンガポール)、そしてタイが、含まれないからです。これらの国々は成長地域でもあり、留学の価値があると思います。

2-2.留学先としての先進国

学位取得の大学院留学や25歳以上の社会人留学なら、特殊な専門職になるのでない限り、やはり先進国の名門校が王道でしょう。20歳前後の学部生は、先進国と途上国の双方を経験できるともっとも理想的です。社会人・大学院の留学は別記しました。
・先進国の狭義の定義は、G8(Canada, France, Germany, Italy, Japan, Russia, United Kingdom, United States)でしょう。しかし、G8はEU諸国の一部に米日露を加えたに過ぎません。地域的な代表性もなく、恣意的な組み合わせだという批判が常にあります。影響力の低下から新興国を追加したG20が注目されています。
・先進国の広義の定義は、「先進国クラブ」と呼ばれるOECD(G7 +Australia, Austria, Belgium, Chech, Chile, Denmark, Finland, Greece, Hungary, Iceland, Ireland, Korea, Luxembourg, Mexico, Netherlands, New Zealand, Norway, Poland, Portugal, Slovakia, Spain, Sweden, Switzerland, Turkey + Estonia, Israel, Slovenia)でしょう。ただし、1994年加盟のメキシコ、2010年加盟のチリ、2010年招待のイスラエル、そして東欧・バルト諸国など、一般には「先進国」としての評価が固まっていない国々も含まれます。他方、旧共産圏の盟主ロシアや、"Four Dragons"の香港・台湾・シンガポールは含まれません。

・先進国では教育言語が英語に統一されつつあります。主要大学では英語プログラムも増加中です。オランダでも大学院教育はほぼ100%英語化されました。その意味で、とくに25歳以上の社会人の場合、現地語をまったく学ばずに英語だけで専門科目を学ぶことが、世界各国で現実的です。しかし、25歳以下の学生や永住覚悟の場合、やはり現地語は交友・テレビ・書物などで文化を吸収するために必要不可欠です。
・言語人口で考えると、やはり英語圏(Australia, Ireland, New Zealand, UK, USA)が圧倒的に有利でしょう。米国留学しか念頭にない初心者にはあえてフィリピンなども指さしますが、逆に非英語圏や途上国が好きな人には、米国を食わず嫌いせずに、一度は生活を経験してみることを勧めます。
・次いで、スペイン語圏(Chile, Mexico, Spain)や仏語圏(Belgium, France, Luxenburg, Switzerland)も無視できません。スペイン語圏は、都心部の治安が悪化するスペインより、メキシコを検討しても良いでしょう。
・他方、ドイツ語(Austria, Germany, Luxenburg, Switzerland)とイタリア語は、言語人口も通用性も先細りする一方です。その他の欧州語も将来的な成長性は期待できません。しかし、文化的な重要性は永遠に変わらないので、最終的には趣味の問題です。
・先進国の伝統文化・物質生活を楽しみながら、発展途上地域にも目配りできる国として、東欧や香港・台湾・シンガポールも有意義だと思います。

テーマ : 海外留学
ジャンル : 学校・教育

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Author:terry75014
仏米英生活10余年、海外大学院卒。海外渡航・留学助言は各数10ヶ国。ここでは一個人の立場で独断と偏見を書きます。テリーと呼んで下さい。

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